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出版ERPシステム A
(販売管理システム)
成山堂書店(文化通信BBB 2020/6/1 掲載) a
株式会社成山堂書店
代表者:小川典子
創 業:1954年10月
資本金:1000万円
従業員数:14人
所在地:〒160-0012 東京都新宿区南元町4-51 成山堂ビル
電 話:03-3357-5861
 海事関連を中心に書籍を刊行する成山堂書店は昨年、販売管理などのシステムをリプレースしたが、以前のシステムと使い勝手は変わらずに、データ分析のための出力などが大幅に効率化され、物流を外部委託してシステム連携することで在庫管理の精度も高くなったという。
■海事図書を中心に年間100点
 同社は1954年に海事図書出版社として創業。刊行点数は新刊と重版(書籍のみ)を合わせて年間約100点、稼働点数は約500点になる。
 創業者は元船員であり船員教育のレベルアップを考え、そのための教材、参考書が必要と思い出版社を創業した。中でも「海事法令シリーズ」(全5巻)は創刊54年を迎える代表作となる。
 その後、オイルショックがあり1985年のプラザ合意以降、急激な円高となり日本人船員が減少、今後を考え1990年代から2000年にかけて「交通ブックス」「気象ブックス」「ベルソーブックス」のシリーズを立ち上げた。
■ビジュアルにも注力
 さらに時代の変化に対応し、こんどは2代目の小川典子社長がビジュアル書籍の刊行に力を入れた。「かつてはモノクロで文字中心の本づくりでしたが、写真を多用する書籍も作るように本づくりを変えていきました」という。
 そうした成果のひとつが2018年に刊行した『世界の空港事典』(岩見宣治、唯野邦男、傍士清志共著)だ。
 B5判860㌻、オールカラーという体裁で、現場エキスパートであった執筆陣が世界中の空港の成り立ち、特徴、諸問題から今後の拡張計画まで詳細に解説する。本体9000円と高額ながら、空港ファンなら必ず書棚に収めたい1冊だ。
 単に視覚的な本を作るのではなく、「他にはない専門的な本」が同社の持ち味。こうした本づくりで大切なことは「そういう内容で書ける著者の人脈」だと小川社長は述べる。
 様々な分野でのエキスパートに執筆を依頼し、単にビジュアルだけを取り入れた本ではなく専門性の高い内容としている。執筆者には、現役パイロット、航空無線通信士の認定試験官、大学教授、学会研究員、技術者など多岐にわたる。
 こうした人脈は「先代から引き継いだものもありますが、社員が著者とまめに連絡を取っていることで成り立っています」という。
■50年以上生きるロングセラーも
 こうした本づくりのおかげで、同社では昭和30年代に刊行した書籍がいまでも稼働するなど息長く売れる本が多い。
 「幅広く売れるというよりも、価格が高くても限られた人が確実に購入するのが当社の持ち味」と小川啓人専務も述べる。
■事前の話し合いに時間をかける
 システムについては、小川専務が入社した2002年は「社内にパソコンは2、3台、伝票などを含めはほとんど手書きでした」という状態だったが、すぐに販売管理と原価計算、印税管理のシステムを導入した。
 このシステムを2018年まで使用していたが、システム会社が小規模だったこともあり、「不具合や分からないことがあっても、なかなか連絡がつかず、平日の昼間でも留守番電話になってしまう」という状態だったことからリプレースを検討。
 たまたま、そのシステム会社が光和コンピューターのグループ入りしたことと、同社が出版システムで多くの実績を持つことから導入を決めた。
 システム移行はスムーズだった。「大きなトラブルもなくほぼそのままスライドできました。使い勝手も大きく変わらなかったので、現場も違和感なく導入できました」と小川専務。
 それでも、導入を決めてから稼働までは7~8カ月を要した。社内の営業や経理の担当者と光和コンピューターの担当者による事前打ち合わせに3~4カ月をかけたからだが、「光和の担当者は少しでも不安があれば確認してくれて、細かいところまで詰められて結果としては良かった」という。
■物流業務はワタナベ流通に委託
 新システムになって使い勝手は向上した。以前のシステムでは、データを一度ACCESS形式のデータにして処理する必要があったが、いまはCVS形式にしてExcelなどで分析することが容易になった。
 また、新システム導入の少し前に、自社で行っていた物流業務を専門のワタナベ流通に委託。システム連携によってそれまで手入力だった入出庫データもCSV形式で取り込めるように。また、出版VANでの受注も可能になり、在庫管理の精度も向上、労力も軽減された。
 いまは7割ほどを占める取次・書店向けの物流をワタナベ流通が担い、学校や企業などへの直販を自社ビル3階の倉庫で行っている。
 小川専務は将来的には印税システムなども導入し、仕事の効率化を進めていく考えだ。また、取次の締め日と会社の経理の締めがズレていることから、小川社長は今後、システム的に合わせることができないかと考えている。

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