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書店トータルシステム 「SUPER BOOK SHOP」
青山ブックセンター 様  (文化通信bBB 2004/12/27掲載)
 
■青山ブックセンター
青山本店
  住所  東京都渋谷区神宮前 5-53-67
          コスモス青山ガーデンフロア(B2F)
六本木店 (2006年6月8日新装再オープン)
自由が丘店 (2005年9月9日再出店)
六本木ヒルズ店 (2006年8月22日開店)
丸ビル店 (2007年1月4日開店)
 青山ブックセンター(青山BC)は今年7月、取次からの破産申請という異例の事態で閉店を余儀なくされたが、その後、日本洋書販売(洋販)の支援表明と民事再生手続きの開始により再開を果たした。かつて7店舗だった店数は青山本店と六本木店の2店舗に縮小したが、再出発を機に新たな店舗システムも導入した。
 
■リアルタイム処理で状況を確認
 9月末の営業再開から2ヶ月余りが経過し、青山本店の棚も以前のスタイルに戻りつつあるとの印象を受けるが、「だいぶ落ち着いてきましたが、まだ決着が付いていないので・・・」と話すのは青山本店・佐野正樹店長。この取材時点で、まだ、同店は破綻した㈱ボードの書店として営業しており、洋販への営業譲渡が完了していなかったためだ(営業譲渡は12月22日に承認された)。
 突然の閉店から民事再生へと目まぐるしい変化の中で、再開は突貫工事で行われた。当初はPOSシステムも間に合わず、入荷データをプールして、ようやく11月1日に光和コンピューターの書店システム「SUPER BOOK SHOP」の運用が始まったが、「ちゃんと棚卸をしないと、まだ実際の在庫とズレがありますね」(佐野店長)という状況だ。
 従来のシステムは自社開発し、7店舗をネットワークで結ぶものだったが、新システムは各店それぞれスタンドアロンで運用している。
 以前は営業終了後に締め処理をして、その後データを処理していたが、今回導入したシステムは売上集計も在庫管理もリアルタイム処理になったことで、いつでも販売状況を確認できたり、店舗在庫の検索がPOSでの在庫引き当てとタイムラグなくできるようになった。また、通信と処理の速度が向上し、検索や分析のスピードが速くなったという点が良くなったという。
 システム構成は、270坪の店内にPOSレジ3台とパソコン3台、バックヤードにパソコンサーバーを置き、取次との受発注などオンライン情報交換は光和コンピューターのサーバーを経由している。
 店頭のパソコンは、管理者用の端末と、顧客の問い合わせに応える検索サービスに利用している。いずれもインターネットとも常時接続しているため、問合せにはインターネットの書籍データベースと店内在庫検索を併用して対応できる。
 
■多様な取次を管理
 青山BCは六本木、青山という地域の客層にあわせてデザイン書、美術書などが強い独自の品揃えを行ってきた。そのため、取次との取引がない出版社の商品も積極的に取り入れ、直取引が多いことでも知られてきた。
 そのため、同店のシステムには多様な取引を管理することと、効率化と現場ノウハウのバランスをとることが求められる。
 売れ行きの確認に、売り場の担当者はスリップとデータを併用しているが、「以前に比べるとスリップは見なくなりました。データでは現物がイメージしにくいという面もありますが、社歴が短い人はむしろデータを見るようになっています。私もはじめは抵抗がありましたが、今は集計などもできるデータの方が便利です」(佐野店長)と変化してきた。
 しかし、自動発注は文庫、新書を含めて一切使わない。「ずっと棚を編集するよう指示していますから、自分で日々売れたものをチェックして必要な量を発注しています。学参やガイドなど物によっては便利なのでしょうが、自動発注の比率が高くなると担当者のカンが鈍ると思います」(同)との考えからだ。
■難しい直取引の管理
 逆にシステム化したくても難しいのが直取引とジャンル管理だ。これは現在も課題になっている。
 閉店前の直取引先は700件以上あった。これからの取引先とは、納品があっても売れるまでは仕入れが立たない完全な委託取引を行っていた。取次との取引のように支払いが発生する在庫とは違うため、同じロジックでは在庫管理ができない。以前も直取引口座は本部の担当者がExcelで管理しており、店舗システムに組み込むことができなかった。
 閉店によってこれら直取引先の多くは債権者となり、洋販への営業譲渡が完了されるまで交渉のテーブルにもつかないという社も多かったが、それでも洋販の信用で再開した社や新規の取引先はこの時点でも100社を超えていた。今後は本格的に取引再開が進み、店舗数も拡大していくことから、「これは大きな課題。早急にやりたいところ」(佐野店長)という。
■ジャンルコードのシステムも
 また、同店の「デザイン」「映像音楽」といった独自のジャンル分けはCコードや取次ジャンルとはあわない。閉店前は商品部がジャンルコードをつけていたが、それでも全商品には無理だった。
 商品マスタにジャンルコードが入っていないと、販売データをジャンル別に振り分けることができない。そのため同店ではかつて、担当者に発注量を集計させ、そこから発注可能金額を設定し、全体の予算管理を行っていた。
 この作業はもともと、経営が厳しくなった会社側が仕入れ金額を抑制するために導入した制度だったが、佐野店長は「担当者が数字を把握することで、やたらに物が入ってきたり、やたらに返品を作る必要がなくなった。管理者としては意味のあることだと思っていました」という。
 しかし、電話注文から出版社の訪店営業まで全ての注文をまとめて、閉店後に集計する作業は担当者の負担になる。また、2店舗になった現在、本部に専任の担当者はいらないので、不完全なコード付番すらできなくなっている。「しっかりと管理するためにはまずシステムを作る必要があります」(佐野店長)と、これも今後の課題となっている。
■商品マスタを整備する
 今後、同店の経営を引き継ぐ洋販は、同店の他にも流水書房、東京ランダムウォークを展開しているが、「各書店のPOS端末は違っていても、今後、データについてはグループとしてまとめていきたい。洋書や直取引先の商品についても商品マスターを整備し対応していきたい」(楠木忍常務)と述べ、洋書マスタについては近く提供を始める予定だという。

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